初めての催眠誘導

ある催眠誘導の練習会に参加した。 昔から興味はあったが、自分が催眠誘導をするとは自分でも想像もしていなかった。

催眠術の本は何冊か読んだことはあったが、そんなことでかかるかは半信半疑であった。
最初の被験者(かかってくれる人)は、事前にかかりやすい方にアルバイトで来てもらった女性だった。

最初に被験者に対して行う重要なこと、それは「ラポール(信用付け)」だと教わった。
施術者と被験者の間にラポールがなければ、催眠誘導は成り立たないからです。

確かに、信用できない間柄では、催眠誘導どころではないのは確かだ。
ぎこちない説明でも、誠意が伝わり信頼関係が少しでも作られればラポールは形成されるらしい。

いきなり催眠誘導をしてもかからない。(普通はね!)テレビなどではこの部分がカットされているので、誤解を招く要因の一つに感じられた。

普通テレビなどでは、事前催眠(本番前にかかりやすい人を選び、練習しておく)を見せない。
見せても時間ばかりかかって見る側は面白くないからだろう。

これは視聴者が、施術者に一瞬で催眠術にかかり、意のままに操られることを望んでいる、またはそんなイメージを今まで作ってきたからだろう。

さて、かかりやすいのは分かってはいるが練習と言うことで、被験性(かかりやすさ)を計るための誘導を行った。
初めてなので、かなりの緊張があった。
こんなに緊張したのは久しぶりだ。
初めに、手本を見せてもらい。同じ要領で練習をする。

しかし、細かな手の位置や動かし方、被験者への細かい配慮があることには驚かされ た。
かなり細かいところまで指導されました。
その一つ一つにちゃんとした理由があるのです。
些細なことが被験者への心理へと影響を与えます。

被験性を確認してから、実際の誘導の練習です。
誘導の仕方の基本は、ひとつのコトに集中してもらうことです。

たとえるなら、車を運転する方なら一度は経験すると思いますが、長時間の運転で前の車の赤いテールランプを見ていると意識がぼーっとしてきて、眠くなったことはありますよね。
こんな感じです。

誘導のたびに車を用意するわけにはいかないので、実際は指先をじっと見つめてもらいます。
まあ、指先よりはペンライトなど光って意識を集中しやすいものの方が被験者を誘導しやすいようです。

それから後は皆さんご存知の
「あなたはだんだん眠くな〜る」
「まぶたが重くな〜る」
と言って被験者をリラックスさせながら、催眠誘導していきます。
それから、深い催眠へと誘導をしたあと起こして練習は終わりました。

「おいおい、肝心なところが書いてない」と思った方、その通りです。
そこが重要なノウハウなのですから、簡単には教えられません。
なんせ、私はまだ見習い催眠術師ですから・・・
どうしても覚えたいそこのあなた!そこは、師匠に習ってください

練習したその日のうちにかけられるようになるでしょう。
何回か講習会に参加していますが、参加した人は必ず誘導できるようになって帰っています。
もちろん、上手下手はありますよ。ほとんどの方が初めてなんですから。

そうそう、練習会前に誘導方法のテキストとビデオを買って自分なりに目を通していましたが、見るのとやるのではぜんぜん違いましたね。

実はその日、私のほかに2人参加していましたが、みんなテキストを暗記するぐらい勉強しているのに驚かされました。
(なんて勉強熱心なんだ!)


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