「イメージって難しい?」

今回は、熊本まで出張催眠です。
福岡からは車で2時間ぐらいで到着しました。
そう言えば、女性ばかりかけていたので、久々の男性です。

被験者はKinichiさんです。
初めは、催眠誘導についての説明から始めます。
催眠について正確に認識している方は、ほとんどいないので簡単な説明はした方が良いでしょう。
なーんて、書くと見習いが催眠の知識に豊富と思われてしまうと困ります。
簡単に説明できるだけで、今だに勉強中ですよ。

さて、説明ばかりが続くと飽きてしまうのでそろそろ始めましょうか。
まず、立ってもらいます。
大きく、ゆっくり深呼吸をしてもらいます。
被験性を見てみましょう。

ゆっくり目をつぶってください
今から、あなたにやさしいイメージを与えます
しっかりイメージしてください
あなたの後ろに男性が立ってます
私が3つ数えると、その男性があなたの体を後ろに強く引っ張ります
3・2・1、男性があなたの体を強く引っ張ります
う〜ん、反応がない!
目を開けてください

見習い :イメージできましたか?
Kinichi:うーん、よくできない?
見習い :男性はイメージできませんでしたか?
Kinichi:どうイメージしていいのか・・・
見習い :・・・
Kinichi:「優しい」イメージってどんな感じなのか?
見習い :えー、「優しい」ではなくて、「易しい」
見習い :すなわち「簡単な」ってコトなんだけど・・・
Kinichi:なーんだそうか
Kinichi:「優しいイメージで男性が」だからよくわからなかったよ

ほー、今まで何人もかけてきたけど、もちろんかからなかった理由についても調べたりしてたけど、こんなケースは初めてだ。
これからは、簡単なイメージと言うように気をつけないと・・・
しかし、そんなことで悩んでいたら、男性に引っ張られるイメージなど作れる訳がない。
見習いにとっては、意外な盲点でした。
ほんといろんな人にかけると経験になります。

どうも、かからなそうな雰囲気なので、もっと基本的なイメージから練習してもらうことにします。
今度はイスに座ってもらいます。

両手をひざの上に置いてください
目をつぶって
初めに右手が重いと思ってください
右手がだんだん重くなるイメージを創ってください
ゆっくり、少しづつ重くなっていきます

しばらくして・・・
見習い :重くなってきましたか?
Kinichi:だめだ、重くなんない!
見習い :・・・
Kinichi:重いって、どう重いんだ?
Kinichi:いったい、腕のどの辺が重くなるんだろう?
見習い :う〜ん、どの辺って言われても・・・
Kinichi:何キロぐらいの重さなんだかわからない?
見習い :・・・(こりゃだめだ)
Kinichi:難しいよね!
見習い :難しいね?

今回もどうやら失敗の様です。
最近、深くかかる、かかる、かからないの3タイプがはっきり分かれるような結果が多い様です。
被験性を確かめた後に、次はどう誘導するかをそこで判断(イメージをどんな風に想像する人か)しないと、駄目なのかもしれませんね。
それは、ずいぶん難しいですが、もっと注意深く観察するのを忘れてました。
ここのところ、失敗の確立が下がってきたと思ったのに、油断しました。

今度、この手の被験者の出くわしたら、細かく、具体的に、よりリアルに表現して誘導してやる!
例えばこんな風にね。
「あなたの右手人差し指の第二関節が、5秒経つごとに、10gづつ、鉛のように、重くなって行きます」
でも、これってイメージできるのかな?



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