さてさて、いよいよ本番です。
大体料理が出揃ったところで、出番になる予定ですから、デザートに近くなると、さすがに料理のことより、手順についてばかりあれこれ考え始めます。
みなさんの食事が、ちょっと落ち着いたところで、酒井シェフがマイクで「案内にも書いてありました、催眠術師をお呼びしてます・・・」という訳で、いよいよ見習いの出番です。
とりあえずは、簡単に自己紹介。
「はじめまして、見習い催眠術師です」
「それでは、いよいよ始めたいと思います」
「その場で、立っている方は「気をつけ」の姿勢を、座っている方は、背筋を伸ばして座ってください」
「始めに、首の力を抜きましょう」
皆さんの様子を見てみると、うーん大勢いてどうなってるか把握しきれない!
「はい、目を開けてください」
「ちゃんと、後ろに人が居た感じが合った人、手を上げてください」
うーん、ちょっと前に出て来てやるには、人数が多いな。
「それでは、その中で、こちらに出てかかってみたい方いらっしゃいませんか?」
たべたべ会で会うのも初めての方です。
「女性に前に出てきて頂いて、それでは始めましょう」
女性は後ろにすーっと引っ張られる様に倒れます。
ふー、良かった、元気よく出てこられて、失敗するとかなり苦しい展開になるとこでしたから・・・
すると、近くに居た男性が、周囲の仲間に言われて、被験者になることになりました。
さて、どんな暗示をかけましょうか?
次回につづく・・・
とは言っても、まずは美味しいフランス料理を頂きながら、被験性の高そうな方を探しましょう。
今日も、冷たいお料理から温かいお料理へと、次々に出てきます。
料理を取りに行くついでに、かかりそうな人いないかなーと目星を付けて行きます。
結局、直前まで考えてないと言う、まさに一発勝負状態・・・
「それでは、これから催眠術をお見せしましょう」
「その前に、簡単に催眠術の説明をさせていただきます」
と、こんな感じで、分かりやすいと思う説明を3分ぐらいしました。
「始めに、いきなり催眠術をかけるのではなく、皆さんがどのくらい、かかかりやすいかテストしてみましょう」
「まずは、皆さん全員で被験性を見てみることにしましょう」
「頭を3回ぐらいくるくる回します」
「そのまま、目をつぶってください」
「今から、簡単なイメージを与えます」
「しっかり、イメージを創ってください」
「あなたの後ろに、男性が立ってます」
「私が3つ数えると、その男性があなたを後ろに引っ張ります」
「3・2・1」
ま、いいか。
「自分で引っ張られたと思う人、手を上げてください」
1/4ぐらいなかー
同じぐらいかなー
「今の後ろに引っ張られた、方々は被験性が高い方です」
と聴くや否や、「ハイ」と元気よく手を上げてくださった女性がいらっしゃいました。
彼女は、自分が見習いの会うのも初めてだし、催眠術師なのも今知ったばかりですと、桜やヤラセでないことを説明してくれます。
さー、ここからは、ちょっと気合を入れないといけません。
ここで、しくじると後がきつくなりますから・・・
とりあえず、被験性を試しましょう。
なんせ、さっきは全員めをつぶってますから、ほかの人がどうなっているのかわかってません。
「大きく深呼吸してください」
「目をつぶって」
「あなたの後ろに男性が立ってます」
「3つ数えると、後ろに強く引っ張られます」
「3・2・1」
途中で、支えて目を開けてもらいます。
ほかの皆さんの「おー引っ張られた」と言ってます。
さて、続けても良かったのですが、何人かに体験してもらいたかったので、次の挑戦者をさがしましょう。
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