さてさて、やっと一段落したところで、周りを見渡すと、興味がない方は、黙々と食べつづけ楽しそうに会話しているし、かかった方がいるテーブルは、その感想で盛り上がっている様子。
前に出てはかかりたくないとのこと。
ん・・・
目をつぶってください
おぉっと大変、すかさず被験者の体を支えます。
3つ数えると目が覚めます
やっと、目が覚めます。
ふー、全員にかけていたら、もしかして大変なことになっていたかも・・・
目が覚めた本人は、何が起こったか(いや、起こしたかわかってない様子)
やはり、基本はマンツーマンですね。
弛緩(力が抜けた状態)した状態で、被験者の方がどこかにぶつかったらきっと痛いでしょうから、よく注意してかけることにします。
しかし、タバコが持てない暗示は、利き手しか効かず反対の手では簡単に吸えるし、お水はワインに見えないかと思えば、水で酔っ払うし、なんとも歯切れの悪い催眠術でした。
でも、もしかしたら、そのほうが本人にも術の効き具合が理解できて、見ていた方もわかり易かったのかもしれません。
とにかく、いい経験をさせていただきました。
また、「ビストロ・パラザ」でお会いしましょう。
もういいかなと思いながらも、「ほかにかかってみたい方いらっしゃいませんか」と尋ねと、すぐ目の前にいらっしゃいました。
女性の方です。
肩こりでも治るならやってみたいというリクエストです。
それでは、座ったままかけましょう。
まずは、座ったまま、姿勢を正してもらい、深呼吸をしてもらいます。
もう、すでに目が行っている感じがするぞ!
被験性が高そうな予感・・・
いきなりかけてみましょう。
3つ数えます
3つ数えると、体が左右にゆれます
3・2・1
それはもう、体が左右にゆれるどころの話じゃない。
ぐるぐる、ぐでぐでに力が抜けて椅子から倒れないようにするので、精一杯・・・
とりあえず、暗示を解かないと、力が抜けている人の重さは支えずらい。
1・2・3、ハイ起きて!
おーい、聞いているのかー
起きてー
椅子から半分落ちかけています。
す・すごい反応の良さだ。
(良かった、最初全員にかけてみようと思ったのをとどまって・・・)
(そういえば、以前にもテーブルにぶつかりそうになった方がいたんだった・・・)
隣の仲間の方が、それを一生懸命本人に説明しています。
今までが、はんかかりだったからちょっと油断しました。
椅子に座っていたから、支え様があったものの、立っていたら一人で支えきれなかったかも・・・
いやー、肩こりどころではなくなってしまいました。
でも、そのくらいはがんばりましょう。
今度は、気をつけて誘導しましょう。
そのほうが安心して誘導できます。
(いいわけかな?)
このような機会を作ってくださった「ビストロ・パラザ」の酒井シェフと「東京たべたべ会」で被験者になっていただいた方に、この場を借りて感謝いたします。
ありがとうございました。
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